還暦のお祝いにご注文頂いた花束です。お花好きのお母様へ娘さんからの贈り物です。
私の母は還暦を迎える数ヶ月前に突発的な脳の病気になりました。あ、安心して下さい、今元気です。長い入院生活と退院後の自宅療養で疲れているところに60歳の誕生日を迎えました。母の誕生日は夏の暑い盛りなのですが、なんと遠くに住んでいらっしゃる古い友人の方が60本の赤いバラを送ってくださったのです。「大変な病気のあとだから元気づけてあげよう」そんな想いがとても感じられて私がとても感激したのを覚えています。母もとても喜んでいました。元気な時なら「この暑い時にもったいないわねえ、でもありがとう」と言うところでしょうが、ただただ嬉しかった、その優しさが染み入るようだった、そんな感じだったと思います。
花は喜びを共有したり、悲しみを癒したり、不安を和らげてくれたり、そんな力があると私は信じています。お祝いの花なら作り手も楽しみつつ、お悔やみの花なら厳粛な気持ちで、お見舞いの花なら優しい気持ちで、そんな風にフローリストは頂いたオーダーを作っております。