18年前の今日、阪神淡路大震災が起きました。私の住んでいた三重県四日市市も揺れましたが、よもや
阪神地方があんな被害をうけていようとは想像もしていませんでした。
その地震から1週間ほどたってから兵庫県芦屋市にボランティアとして赴きました。なんの特技もない、そして体力もない、経験もない、無い無い尽くしの20代前半の女の子が何を勘違いしたのか、被災地に行ってしまったんですね。けれどもうすでに機能し始めていたボランティア団体さんがうまく仕事を割り振って下さいました。町全体が壊滅してしまったところでベースキャンプのようなものが公園に出来ていて、そこで炊き出しやいろんなお手伝いをしました。その地区の被災状況はとても言葉では言い表せないようなひどい ものでした。夜は街灯の一つもなく本当に真っ暗でした。亡くなった方もたくさんいらっしゃいました。「私がここにいてもなんの役にもたたないなあ」と痛感しているところで、ある出来事が起こりました。どこかの菊の産地さんがたくさんの白い菊を箱で被災地に送って下さったんです。当時地元の花屋で働いていた私がその菊の取り扱い係になりました。といってもそれで何かを作ったりするわけではないのですが、一応下葉を処理したり水につけたりなどの作業です。そしてそれが終わると、その地区で亡くなった方のいらっしゃる家の前まで行ってみんなで菊を手向けました。家の原形など留めていない場所で花を手向けて、手を合わせて、誰かが言いました「花があるとちがうね」って。「あ、こんな私でもここへ来た意味があるのかな」って思えた瞬間でした。花には鎮魂の役目があると私は信じています。この震災で亡くなられた方、そして東日本大震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。