今日は久しぶりにまとまった雨になりそうですね。庭の木々もほっと一息です。
さてピアノやバレエの発表会、開店のお祝いなどにお花をお届けすると他にもたくさんのお花が届いてます、色々なお花屋さんから届いてます。気になりつつ凝視するわけにはいきませんので、出来るだけ自然に見えるように視界のはじっこでチェックしてしまいます。これは職業病です。多分どの花屋さんも同じような感じだと思います。じっと見てはいけない、けれど見たい。
「わあ、きれいな花だなあ」と思う時、共通しているのは色の組み合わせの上手さと、葉もの使いの上手さです。たくさん花が入っていることより、効果的な組み合わせ、効果的な葉ものづかい、これが全体の印象を決めます。中でも葉ものに力を入れていらっしゃるお花屋さんのアレンジや花束は格段に違います。葉ものって花と同じぐらいの値段がするんです。でも花の脇役みたいな立ち位置になっていてあまり価値を見いだされないことが多いですが、あなどれません、葉ものの見せるパワー、すごいんです。その昔、アレンジが花屋さんに出回り始めた頃、葉ものはかさを増すためだけに使われていました、なので種類も少なく、アレンジの葉ものといえばこれ、というふうな暗黙の了解みたいなものがありました。けれども最近では実にたくさんの葉ものが出回るようになり色んな用途にも対応できるようになりました。
私が最初にフラワーデザインを習った先生は「グリーンを組み合わせなさい、一つの種類だけでなく色んなグリーンを組み合わせなさい、そうすれば作品に深みと奥行きが出るから」とおっしゃってました。本当にその通りなんです。
ただ、お客様が求められているのは「花」であることが多いので予算内で葉ものを効果的に使いつつ、花を削ることなくアレンジを作る、これがなかなか難しい、私にとっても永遠の課題です。もしお花を受け取られる機会があれば、その辺も観察してみて下さい、違った視点でお花を見ることが出来ると思います。