この業界に身を置いてから約20年、お盆の時だけお目にかかるほおずき。
その色の鮮やかさ、形のかわいらしさに気づくことなく「お盆商材の一つ」
という見方しか出来なかったとはなんともったいない、我が身が不甲斐ないです。
遠くからでも識別できるこの鮮やかなオレンジ、ドライになってくるとほんのり渋みが出てきます。
お墓に供える花として定番のものはやはり屋外でよく映える花が多いと思います。リンドウなども
室内ではりんとして涼しげですが、墓花に入ると菊やその他の花をひきたたせつつ存在感たっぷりに
君臨しておられます。でも夏の墓花の主役はこのほおずきでしょうね。 ひとつひとつをじっくり見ると
本当にかわいい形をしていると思いませんか?中に大切に実を抱いているんです。余談ですがロンドンオリンピックの新体操でのボールの演技ではオレンジのボールを使った国がいくつかあったと思うのですが
それが宙に舞ったり床に転がされたりしているのを見て、「ほおずきのダンスや~」と思ったのは
きっと私だけでしょうね。
さて「ガマ」のブログでもお話したドイツでの研修中のお話、先生のところのぶどう畑のワインと
ともにだしてくれたおつまみの中に「ほおずき」もあったんです。向こうでは普通に食用として売られています。実の部分を食べるんですが周りはひっくり返して、羽根つきの羽、バトミントンのシャトルのような状態でテーブルにだされます。その姿の美しいこと、味もなかなかのものです。
夏の日の夕方、庭のテーブルでキャンドルとワイングラスとぴったりの相性でした。やっぱり夏のもの
なんですね。旬のものは美しくて、そしておいしい、ですよね?